革製品のメンテに使えるレザークリームおすすめ5選&覚えておいて損しないお手入れ方法【ホームセンターで揃えられる】
長く使えば使うほど、自分なりの味が出てくるのが革製品の魅力です。
カバンやポケットから出し入れをしたり、手で持ち歩いたりすることが多いレザー財布は、特に革が持つ「味」を出しやすいアイテムなので、財布は必ず本革を選んでいるという人も多いのではないでしょうか。
しかし、長く美しく革製品を使い続けるには、なんといってもお手入れが欠かせません。
お手入れを怠っていると、革が乾燥してひび割れや傷の原因となり、せっかくの革製品も寿命が短くなってしまうのです。
レザー財布を購入したら、まずはお手入れの方法をチェックするようにしましょう。
革製品を長持ちさせるレザークリームを使ったお手入れ方法を覚えておけば、財布だけでなくさまざまな革製品に応用できますよ。
レザー財布をお手入れをしないことで生じる5つのこと
雨やほこりにさらされやすい革靴のお手入れを欠かさずおこなっている、という人は多いでしょう。
実は靴と同じように、カバンや財布など持ち歩くことが多い革製品も、しっかりお手入れをすることでより長く、より美しく使い続けることができるんです。
特に財布は毎日にように持ち歩くものですし、支払いのときには人の目に触れることになります。
どんなに高級なブランドのレザー財布でも、お手入れを怠ってボロボロの状態だったら、ちょっとガッカリですよね。
革製品のお手入れを怠ってしまうと、次の5つのことが起こりやすくなります。
- ツヤがなくなる
- ひび割れ
- 傷が目立つ
- 水分や油分の染み込みによる色ムラ
- カビ
それでは上記についてどのような症状に陥ってしまうのか、具体的に見ていきましょう。
1. ツヤがなくなる
レザーの魅力のひとつと言えばやはりしっとりと深みのある光沢でしょう。
しかしお手入れをしないでいると表面はうるおいをなくしてカラカラに乾燥していき、高級感のある光沢感は徐々に失われていってしまいます。
2. ひび割れ
乾燥は光沢だけではなく、革の表面の構造を破壊してしまうことにもつながります。
人の肌でもわかるように、一定のうるおいは細胞同士をつないで弾性の高いしなやかさを生み出しますが、それが失われることで構造が分断され、ひびが入ってしまうのです。
3. 傷が目立つ
革についた傷は、自然な状態のままで完全に元の形へと修復されることこそありませんが、丁寧にお手入れをすることで周囲に馴染み、あまり目立たなくなります。
しかしお手入れをされないと傷のある部分と無い部分の差が際立ってしまうので、結果として目につきやすくなってしまいます。
4. 水分や油分の染み込みによる色ムラ
レザーは周囲の環境から自然と水分や油分などを吸収しています。
そうした吸収される成分の偏りによって色ムラなどが発生するわけですが、普段からお手入れしていれば全体に成分が馴染むことで色ムラは防ぐことができます。
しかしそれを怠ることで、染みができやすくなってしまうのです。
5. カビ
カビは主に、湿度・温度・空気・栄養分によって発生します。
栄養分とは人のアカや脂なども含んだ汚れのことで、湿気の多い季節や暗い場所などで汚れのついたまま放置されていると、カビが生えやすくなります。
日頃からきちんと汚れを落として、適切な湿度管理をすることでカビも防ぐことができます。
手の油分や汗、カバンやポケットのほこりといった汚れがつきやすいレザー財布は、革が劣化しやすい環境にあります。
革の味を出していくには長く使っていくことが第一条件。
それにはやはり、革の種類にあわせたお手入れが欠かせません。
レザークリームの使い方
革製品には
- ツヤ革
- ヌメ革
- スムースレザー
- オイルレザー
- スエード
などさまざまな種類があります。
革の種類によってお手入れの方法は異なりますが、もっとも一般的な革製品のお手入れに取り入れたいのが、革のツヤを引き出しやすいレザークリームです。
ひとつあればレザー財布から靴、カバンなどさまざまな革製品のお手入れに使えるレザークリームを使った、基本的なお手入れ方法をご紹介します。
1. 必要な道具を準備する
レザークリームを使った財布のお手入れ方法はとてもかんたんです。
まずはお手入れに必要な道具を用意しましょう。
レザー財布のお手入れに必要なもの
- レザークリーム
- レザー用ブラシ
- 防水スプレー
- やわらかい布
やわらかい布は、から拭きやレザークリームをなじませるのに使います。
専用のクロスを用意してもよいですが、着古した綿のTシャツ(プリントや刺繍がない部分)でも構いません。
2. ブラッシングする
レザー用ブラシを使って、表面や細かいところについたほこりを取り除きます。
ほこりがついたままだとレザークリームの効果が出にくいので、折り目や金具の近くなど細かいところまでしっかりブラシをかけましょう。
3. から拭きする
やわらかい布やクロスを使って表面をならすようにから拭きします。
4. レザークリームで革に栄養補給をする
乾いた布や指先でレザークリームを取り、財布の表面になじませます。
力は入れず、やさしく円を描くようにクリームをなじませましょう。
このときクリームはたくさんつけすぎず、少なすぎるかな?というくらいの量からつけ、足りない場合は足していくようにするとクリームをつけすぎる心配がありません。
革全体にクリームをよく伸ばしましょう。
5. クリームをなじませるために時間を置く
クリームが革になじむまで少し時間がかかります。
クリームを伸ばしてから最低でも5分くらいは時間を置いて、革になじむのを待ちます。
6. ブラッシングしてから拭きする
クリームを塗って時間が経ったら、再びブラシをかけます。
塗りすぎたクリームや縫い目などに入ってしまった余分なクリームを取り除く効果があるので、最初のブラッシングと同じく全体的におこないましょう。
その後、乾いたやわらかい布でから拭きします。
7. 防水スプレーをかける
場合によってはこの工程は省いて構いませんが、よりレザー財布を長持ちさせたいというときにはおすすめです。
革表面にほこりなどがないことを確認したら、20〜30cmほど離してまんべんなくスプレーします。
このとき、防水スプレーが完全に乾くまで表面をさわらないのがポイント。
乾く前にさわってしまうと手の跡が残りやすいので、しっかり自然乾燥させましょう。
- ブラシ
- から拭き
- クリーム
- ブラシ
- から拭き
- スプレー
という手順を覚えてしまえば、意外とかんたんで時間もかかりません。
さらに普段からお手入れをしておけば、レザークリームを使ったお手入れにも手間がかかりませんよ。
レザークリームの使用頻度は?シチュエーション別のお手入れ方法4つ
レザークリームを使ったお手入れは、多くても月に1回でOK。
汚れや傷などが気にならない場合は、1シーズンに1回程度でも構いません。
毎月お手入れの日にちを決めておくと、お手入れを忘れないで済むかもしれませんね。
レザークリームやほかのアイテムを使った、シチュエーション別のお手入れ方法を4つ覚えておきましょう。
1. 日頃のお手入れ…ブラシ+クロス(から拭き)
日頃のお手入れなら、ブラシやクロスを使って革表面の汚れ、ほこりを取り除いてあげるだけで十分です。
週に1回くらいのお手入れを習慣づけるとよさそうですね。
2. スペシャルケア…ブラシ+クロス+レザークリーム+防水スプレー
先にご紹介した、レザークリームを使ったお手入れ方法です。
1〜3ヶ月に1回はこのお手入れを取り入れると、革がグッと長持ちしやすくなります。
3. 雨が気になるとき…ブラシ+防水スプレー
雨の日に財布を手に持ったまま出かけるという人は少ないかもしれませんが、財布が雨に濡れてしまうことが気になる場合は、出かける前にブラッシングと防水スプレーでケアしましょう。
防水スプレーを使ったあとは、必ず乾くまでさわらないようにしてくださいね。
4. 汚れてしまったとき…ブラシ+レザークリーナー
ブラシとクロスのから拭きだけでは落としにくい汚れがついてしまった場合は、革専用のレザークリーナーを使います。
ブラシで大きな汚れを取り除いたら、レザークリーナーで汚れをやさしく落としましょう。
クリームやクリーナーは使う前に、染みや変色が出てしまわないか目立たない場所で確認するのがおすすめです。
「どうしても自分でお手入れできない…」そんな時は外注する
自分で革製品のお手入れをする時間がない、うまくお手入れをする自信がないという場合は、革製品のプロにお願いする方法もあります。
革の種類とレザークリームの相性が悪いと、正しい方法でお手入れをしても染みや変色が出てしまうことがあります。
しかしお手入れのプロなら、どんな革にどんなクリームがあうのかよく知っていますし、革や財布にあわせたお手入れをしてくれるでしょう。
最初のお手入れをする前に持ち込んで、どんなお手入れがいいのか、どんなクリームが向いているのかを教えてもらうのもよいかもしれませんね。
革財布のお手入れを依頼するなら、こんな場所があります。
- 革製品専門店
- レザーメンテナンスの専門店
- ホームセンターなどの修理コーナー
- 靴やカバンの修理店
店舗に持ち込んでメンテナンスをしてくれるところのほか、現在ではインターネットで受付をして宅配便などで革製品を送ると、メンテナンスをして返送してくれるサービスも利用できます。
店舗によっては財布を受け付けていないところ、店舗での購入品に限られているところなどもあるので、事前に財布のお手入れをしてもらえるかどうか確認したほうがよさそうです。
しかし財布は日頃使うものですから、お手入れを外注して数日手元になくなってしまうのも不便ですよね。
毎日使いながら長く美しく使うためにも、ぜひレザー財布のお手入れ方法を身につけてみてください。
おすすめのレザークリーム5選
実際にレザークリームを選ぼうと思っても、さまざまな商品があってどれを選んでいいかわからない!ということがあるかもしれません。
レザークリームによっては革との相性が悪く、シミや変色が起こってしまう可能性があるため、下手なクリームは選びたくないと思いますよね。
そこで、レザー財布に限らず革製品のお手入れができる便利なレザークリームのうち、代表的なものを5つ厳選してご紹介します。
1. コロニル・1909シュプウリームクリームデラックス
出典:ココマイスター公式サイト
12万個以上の販売実績を持つオールマイティーなレザークリームです。
クリームを薄く伸ばして、乾いたらから拭きするだけという手軽さだけでなく、革のお手入れが始めてという人でも使いやすい伸び・浸透のよさが魅力。
しかも有機溶剤を使用していないので、直接手に触れても安心です。
スエードなどの起毛タイプ、ツヤのないマットレザー以外の革製品ならほとんど使えます。
なんにでも使える無色タイプだけでなく、ブラックやブラウンなどのカラーバリエーションも選べるので、必要に応じて買いそろえておくのもよいかもしれませんね。
1909シュプリームクリームデラックスは公式サイトから購入できるほか、各通販サイトでも購入できます。
価格はおよそ1,400円〜3,000円前後です。
無色やブラウン系、ブルー系など色があるので好みのものを選んでみましょう。
コロニルは世界100カ国で愛用されている、レザーケアアイテムを取り扱うブランドです。
1909シュプウリームクリームデラックスのほかにも手軽に防水・防汚+栄養を与えられるスプレー、靴用のカラークリーム、レザークリーナーなど、あらゆるレザーケアアイテムが取り揃えられています。
一般的なレザー用アイテム以外に、は虫類皮革用、起毛皮革用、エナメル用、ラバーブーツ用などのアイテムもあるので、ほとんどの靴や革製品に対応しているのがわかりますね。
ケアアイテムをひとつひとつ選ぶのが面倒、という人には、ケアしたいアイテムにあわせてケアアイテム一式を揃えられるお手入れセットもあります。
2. ラナパー
出典:amazon.co.jp
テレビ通販などでもおなじみ、ドイツ生まれのレザークリームです。天然のミツロウとホホバなど、厳選された高品質の天然原料だけを使って作られており、付属のスポンジを使って少量ずつ革製品にすり込んでいくだけ。
ラナパーをすり込んでからしっかり乾燥させると軽い撥水効果も期待できるので、雨や水に触れることが少ないレザー財布なら、防水スプレーをかけなくてもよいかもしれません。
またファスナーに薄く伸ばすと、ファスナーのすべりをよくする効果もあります。
お手入れに最適なレザートリートメントのほか、汚れを落とすレザークリーナーもあるので、セットで使ってみるのもよさそうですね。
公式サイトで各地の取扱店舗が見られるほか、各通販サイトでも取り扱いがあります。
価格はおよそ3,000円前後です。
3. モゥブレイ
出典:amazon.co.jp
モゥブレイはヨーロッパの伝統的製法とノウハウを継承している高級シューケアブランドで、革靴を始めとした革製品のお手入れに使えるアイテムを製造しています。
一般的には革にツヤを出すレザークリームが多い中、モゥブレイのクリームはマットに仕上げられるものもあり、オイルレザーやマットレザーなど質感をキープしながらお手入れしたい革製品にもピッタリ。
革の仕上がりにあわせてレザークリームを選びたいときには、ぜひ試してみたいブランドです。
お手入れクリームのほかにも、革用石けんや汚れ落とし、ブラシ、仕上げ用クロスなど、お手入れ用品をすべて揃えられます。
ケアクリームは1つ1,000円前後から購入でき、容量も少なめのものから試せるので、まずはレザークリームを試してみたいという人にもおすすめです。
4. コロンブス ブライドルレザークリーム
出典:amazon.co.jp
コロンブスは靴磨きや革製品のケアアイテムを製造している、日本生まれのブランドです。
創業は大正8年(1919年)という老舗で、多くの靴屋で靴クリームや防水スプレーなどが取り扱われているため、コロンブスの製品を一度は目にしたことがあるという人も多いでしょう。
革の種類や色、用途にあわせてたくさんのクリームやクリーナーが展開されているのはもちろん、商品を取り扱っている店舗が多いので、商品を手に取って確認でき、欲しくなったときには気軽に買えるというのも大きな魅力です。
レザークリーナーやクリームは1つ1,000円以下から購入でき、革製品のお手入れ入門としても手を出しやすいブランドです。
5. Leather Master (レザーマスター)プロテクションクリーム
出典:amazon.co.jp
革のお手入れには専用のレザークリームを使うのが最適です。
Leather Master社は革製品の本場であるイタリアで生まれ、現在では世界中で愛用されている非常に信頼性の高いクリームを提供しています。
プロテクションクリームは水性の保護クリームで、普段から丁寧に塗り込んでおくことで、汚れやシミの原因となる成分から革製品をしっかりとガードします。
まとめ
以上、革製品のお手入れ方法やおすすめのレザークリームについて解説してきました。
革のお手入れと聞くと難しそうに感じるかもしれませんが、方法を覚えてしまうととてもかんたんです。
お気に入りのレザー財布を手に取ってすみずみまでお手入れしてみると、財布がどんな状態かをしっかり確認することができ、ますます愛着もわいてきます。
またどんな色の革にでも使えるタイプのレザークリームを買えば、靴やカバンなど財布以外の革製品のお手入れにも使えて便利です。
長く使うことで味が出てくる革製品です。
ぜひこのページを参考にして、自分でメンテナンスをしてより長く使用するために、美しい状態を保ってあげてください。